自律の光で心を照らす安西光のブログ【きらきらひかる】

-自律の光で心を照らす-安西光のブログ

日本人のこころの言葉・千利休

わたしの中で定期的に千利休ブームがくるのですが今回はこちらを読みました。

 

f:id:kirahika:20161115132808j:plain

 

利休は自ら言葉を綴ることはほとんどしていないようですが、弟子やその場にいた人びとは断片的ではあるけれど言動を書きつけていたそうです。

利休の言葉(現代語訳付き)と解説(出来事の内容や雑学など)がわかりやすく書かれており、とても面白かったです。

偉人の言葉とその言葉を言った背景を知ると、その人の生き方が出るので読んでいて本当に楽しい。似たような考えがこの本の序章にも書いてありました。確かに日本人は「道」という考え方が好きかもしれません。

 

日本人は、わびを、単なる美意識とは考えません。わびという美の性格を、人間としての生き方に重ね合わせようとします。そこに「道」という考え方が登場します。

何でも道にしてしまうのが日本人の癖ともいえます。剣道や柔道はもちろん、武士道などという言葉もあります。華道、茶道、香道…。

つまり「わび」というのは、単なる美の概念ではなくその人の生き方やものの見方を含んでいます。わび茶も茶の湯も茶道もここでは同じものとして使いますが、いずれにしても、それは人生に対する態度と深くかかわっています。

(日本人のこころの言葉・千利休/熊倉功夫著創元社)

わたしは茶道(裏千家)を子供の頃6年ほどやっていたので少し知識がありますがそれはお点前の仕方くらいです。深く考えず大人の言うとおりに見よう見まねでやっていたいただけなので、子供の頃にこれらの知識を持っていればもっと楽しく茶道を習えたのではないかなと思いました。

 

なぜ表(千家)と裏(千家)なのか?という基本中の基本も知らなかったし、自分の中で習っていたけどよくわからなかったところが全て書いてあったので勉強になりました。この本を読んでさらに調べてみたいとネットで調べ物したりもできました。

 

他にも懐石料理の成り立ちや道具の色の意味なども詳しく書いてあり「そういう意味だったのか!」とビックリマークのオンパレードで読みました。良いなと思ったものを一つだけ紹介させていただきます。

 

赤は新なるこころなり。黒は古きこころなり。

【現代語訳】赤には新しさを求める心があります。黒には古きものを求める心があります。(『宗湛日記』)

 

この言葉は利休が茶の湯で使う盆の色について述べたものですが、特定の道具に限らず、利休の美意識をよくあらわしている言葉であると思います。

まず赤と黒について考えてみましょう。言語学者によれば、文字の音と意味とは深い関係があるといいます。ア段の音は、口を大きく開いて発音するので広がりのある明るい勢いのある意味や気分が表現されます。赤、すなわち「アカ」はどちらもア段ですから元気いっぱいの気分です。

それに対して黒はどうでしょうか。クはウ段。ロはオ段です。ウ段もオ段も口を閉じかげんに発音しますので、内省的な沈んだ意味や気分が表現されます。赤は開放的、黒は閉鎖的です。いいかえると、「陽」と「陰」です。

(中略)

黒が陰であれば赤は陽。陰と陽によって宇宙が成立していると考えるのが陰陽思想です。月があり太陽がある。天があり地がある。女性と男性も陰と陽です。つまり黒と赤、一対となって完全な世界が形成される。

(中略)

外から見えない陰の世界と目に見える形をとって表現される陽が一対となって利休の茶の湯の世界が表現されていました。

利休が黄金の茶室をつくったことを、利休らしくない、と考える人もいますが、陰と陽が一対となって利休の茶の湯であると考えれば何の矛盾もありません。

 (日本人のこころの言葉・千利休/熊倉功夫著創元社)

あー、黒に内側が赤色のいいお椀が欲しくなりました!

 

 

上記のような感じで一つの言葉に対してとても詳しく解説がなされています。

 

利休もすごいですが利休の師である武野紹鴎(たけのじょうおう)という方に興味がわきました。利休を育てた先生ってどんな人だったのだろう?と妄想。

 

偉人といわれる人々にも必ず良き師がいて、周りにも協力してくれる人間がいなければなれなかったわけですから、やはり良き師良き友というのは大切だよなぁと改めて思いました。

日本人のこころの言葉 千利休

日本人のこころの言葉 千利休

 

 興味がございましたら是非読んでみてくださいね(^^)

 

 

 


人気ブログランキングへ

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

面白かったら押していただけると嬉しいです