自律の光で心を照らす安西光のブログ【きらきらひかる】

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返事はいらない/宮部みゆき【読書】

宮部みゆきさんの「返事はいらない」
短編6本収録、うち4本が借金にまつわるお話です。





「返事はいらない」
失恋の挙句、自殺まで考えた主人公がある夫婦と出会い、ひょんなことから犯罪に加担するというストーリー。


「ドルシネアにようこそ」
「ドルシネア」はドレスコードつきのディスコ。
駅の掲示板にいたずらで書いた伝言。ある日、それに応えてくれる人が現れ、ひょんなことから「ドルシネア」に行くことになったのだが、その真相とは、、、


「言わずにおいて」
上司とケンカをして落ち込んでいた主人公が川べりを歩いていたら、前から車がやってきた。
車の男に「やっと、見つけた」と叫ばれ、車はそのままハンドル操作をあやまり横転し爆発、そのまま死亡してしまう。
主人公はまったく見ず知らずの相手で身にも覚えがなかった。その真相とは、、、


「聞こえてますか」
母と祖母の折り合いが悪く、ついには別居。一家で引越しをすることになった主人公。
新しい家へやってきたのだが、その日の夜に、鏡に映るぼんやりとした人影を目撃してしまう。そして引越し先にあった電話から盗聴器が見つかった。主人公の不思議で奇妙な体験が始まる。


「裏切らないで」
美容院帰りに歩道橋から落ちた若い女性。
調べていくうちに転落した女性は大変な浪費家であることがわかる。部屋には督促状やカード使用停止の通知書が山となっていた。まさに借金地獄であった。自殺か、それとも、、、。
都会に住む独身女性の虚像と幻想に触れたストーリー。


「私はついてない」
婚約指輪を借金のかたに取られてしまった姉。今夜どうしてもその指輪が必要で取り戻さなければならないという。主人公は考えた末に結婚15周年に父さんが母さんに買った指輪を思い出した、、、はたして姉を救えるのか。


◇感想◇

とても読みやすく、相変わらずのどんでん返しや終わり方が想像できない感じが本当に好きです。
描写力も素晴らしく、心温まる文章を書くのが上手い。宮部みゆきさんらしい作品だと思いました。

「返事はいらない」ではキャッシュカードの仕組みや銀行の杜撰さについて描かれており、ちょっと前までこうだったのかしらと思うとヒヤッとします。大変勉強になりました。

個人的にはこの中では一番ミステリー色が強かった「裏切らないで」が一番印象に残りました。
嫉妬って恐ろしいです・・・


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